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大腸ポリープ

大腸ポリープは
どうしてできるの?

大腸ポリープとは

大腸ポリープはどうしてできるの?大腸ポリープとは、大腸粘膜に発生するイボ状の隆起です(平坦なものもあります)。大きく、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。非腫瘍性ポリープはさらに炎症性ポリープ・過形成性ポリープ・過誤腫性ポリープに分けられます。そして腫瘍性ポリープには腺腫や大腸がんがあります。
なお、大腸ポリープがなぜできるのか、はっきりしたことは分かっていません。しかし、食べ過ぎや飲み過ぎ、喫煙、肥満、遺伝などが影響しているものと考えられます。

自覚症状がない大腸ポリープはがん化する?!

大腸ポリープの一部では、血便や便秘などの症状が見られます。しかしそれ以外の大部分は無症状であり、大きくなってからもご自身で気づくということは困難です。特に20mmを超えて大きくなったものは、約65%ががん化すると言われています。
ではどうやってポリープを発見するかというと、やはり無症状のうちから定期的に大腸カメラ検査を受けることが、もっとも有効となります。もちろん、血便などの症状に気づいた時に医療機関を受診することも大切です。
また当院のように、大腸カメラ検査で発見した大腸ポリープをその場で切除できるクリニックも増えてきました。
大腸がんのほとんどは大腸ポリープががん化して発生するため、大腸ポリープの段階で内視鏡で切除しておくことが、将来的な大腸がんリスクの低減へとつながります。

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大腸ポリープの原因や
出来やすい人の特徴

大腸ポリープの発生には、食生活を中心とした生活習慣、遺伝などが関係していると言われています。

食習慣

食べ過ぎや飲み過ぎ、食生活の欧米化は、大腸ポリープおよび大腸がんのリスク因子となります。食生活の欧米化とは、特に肉類の割合の増加や、高カロリーの食事などが挙げられます。
また野菜・果物の不足も、大腸がんのリスクを高くすると言われています。
ついつい暴飲暴食をしてしまう方、好き嫌いの多い方、野菜・果物をほとんど摂らないという方は、そうでない人と比べると大腸ポリープや大腸がんになりやすいと言えます。

遺伝

大腸ポリープや大腸がんの発生には、家族性が認められます。そのため、大腸ポリープや大腸がんの家族歴がある場合には、ご自身にも大腸ポリープ・大腸がんができる可能性がやや高い、と考えておく必要があります。
また若い頃から大腸ポリープが多発する「家族性大腸腺腫症」という珍しい病気もあります。100個以上の大腸ポリープが結腸や直腸に発生し、40歳までにほとんどのケースで大腸がんを発症します。

その他生活習慣

食事以外の生活習慣に目を向けると、喫煙、肥満、運動不足などがリスク因子となります。こういった生活習慣の乱れのある人は、大腸がんのリスクが高くなってしまいます。
努力次第で改善可能なものですので、禁煙、食事療法・運動療法を組み合わせたダイエットによって、リスクを少しでも減らしておきましょう。

40歳以上が発症しやすい!?
大腸がんの種類

40歳以上が発症しやすい!?大腸がんの種類大腸ポリープは、食習慣や生活習慣の影響から、40歳頃から発生頻度が高くなります。
大きく、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられます。

腺腫性ポリープ

大腸ポリープの中で、もっともよく見られるものです。
腫瘍性ポリープが大きくなる過程で、大腸がんになることがあります。特に10mm以上にまで達するとがん化のリスクが高くなります。

非腫瘍性ポリープ

過形成性ポリープ

直腸、S状結腸によく見られます。
良性であり、がん化のリスクはほとんどありません。ただその中で、右側結腸に発生した5mm以上のものについては、がん化のリスクがやや高くなります。

炎症性ポリープ

大腸粘膜の炎症後、その組織が再生する際に細胞が異常に増殖して発生します。
がん化の心配はほとんどありません。

過誤腫性ポリープ(若年性ポリープ)

小児期にできる大腸ポリープとしては、もっとも頻度が高くなります。直腸、S状結腸に発生します。
良性ですが、ごく稀にがん化します。

日帰り大腸ポリープ切除法

芦屋おく内視鏡クリニックでは、日帰りでの大腸ポリープ切除を行っています。
大腸カメラ検査でポリープを発見してその場で切除する、他院で見つかったポリープを当院で切除のみ行う、ということが可能です。
切除の際には、以下のような術式を使い分けます。

ポリペクトミー

内視鏡の先からスネアという金属の輪を出し、ポリープに引っ掛け、高周波電流で焼き切ります。
電流によって切除と同時に止血ができます。ただし、医師は熱による穿孔に十分に注意しなければなりません。

コールドポリペクトミー

コールドポリペクトミースネアをポリープに引っ掛け、締め付けて切除します。
一時的な出血が起こることがありますが、自然に止まるか、その場で止血処置をします。

内視鏡的粘膜切除術
(EMR)

内視鏡的粘膜切除術(EMR)平らなポリープに対して有効です。
生理食塩水をポリープの下層に注入し、持ち上げたところでスネアを引っ掛け、高周波電流で焼き切ります。
生理食塩水があるため、穿孔などのリスクは少なくなります。

所要時間について

ポリープの個数によって異なりますが、検査自体は20~30分で終わります。

大腸ポリープ切除後の
注意事項

  • 当日はシャワーのみでお済ませください。入浴は翌日から再開可能です。
  • 切除後1週間は、出血や穿孔のリスクがあるため、激しい運動・飲酒・長風呂・サウナ・長時間のドライブや電車移動・飛行機の搭乗・遠方への出張や旅行はお控えください。
  • 切除後1週間は、食べ過ぎ、脂っこいもの、刺激物、飲酒は控え、消化の良いものを適量食べるようにしてください。
  • 排便時、トイレットペーパーに少量の血液が付着することがありますが、通常問題ありません。ただし、便器が真赤に染まるほどの出血があった場合には、直ちに当院にご連絡ください。

大腸ポリープ切除後の食事

切除直後から、食べ過ぎはもちろん、脂っこいもの、刺激物、海藻類、きのこ類、飲酒も控えてください。
特に切除後数日間は、以下のような腸に優しいものを食べるようにしてください。1週間をかけて、徐々に通常の食事へと戻していきます。

  • やわらかく炊いたご飯
  • おかゆ、卵がゆ
  • 薬味なしのうどん、そうめん
  • 食パン
  • 刺身、煮魚
  • 豆腐、納豆
  • 具なしのスープやみそ汁